レスターとプライス、アメリカンリーグの若手左腕筆頭二人の共通点

今日スタッツ見ていたら偶然気がつきました。

レッドソックスのレスターとレイズのデイビッド・プライスの数字が驚くほど似通っていました。

レスターはボストンの左のエース(すでにベケットからエースの座を奪ったという意見もあるみたいですが)、

一方のプライスはレイズの未来のエースと期待され、現在ハーラートップの7勝をあげています。

ヤンキースのサバシアのリーグ最強左腕の座を脅かす期待の二人ですね。

共通点は下記の通り、

投球回数 被安打 与四球 被本塁打 WHIP
レスター 59.2 45 23 4 1.14
プライス 59.2 45 23 4 1.14

ですが、プライスの防御率2.41に対し、レスターが3.47と大きく違います。

長打を打たれた程度が違うのかなと思いましたが、プライスがSLG.321に対し、

レスターがSLG.333とこれも大して変わらず。

それではスコアリングポジションのランナーを背負っての打たれ具合はどうか調べると

プライスのSLG.250に対し、レスターはSLG.362とこの点に違いが見られます。

プライスの方が、ピンチで”粘り”を発揮しているといった感じでしょうか?

また、最近メジャーの先発投手を評価する指標のクオリティ・スタート(QS)回数を見てみると、

プライスが7回に対し、レスターが4回とQSに関しても差が見られました。

プライスの方が安定感を発揮しているといえます。

ただスロースターターのレスターは4月は結構打たれましたが、5月に入ってエンジン全開、

現在の調子に関しては二人に差はない様子。

シーズン終盤まで二人ともがんばってサバシアのような成績を残すかもしれません。

現在両リームが対戦していますが、二人の対決は無い予定。

ぜひとも投げ合う姿を見てみたいですね。

バリテックの5回目の快挙はならず

松坂見事なピッチングでしたね。

8回2死までノーヒットピッチング。

守備陣も良いプレーを連発していたのでこれは達成かなと思ったのですが、残念ながら達成はなりませんでした。

ところで松坂はバリテックとの相性が良いそうですね。

メジャー通算での防御率、4.12に対し、バリテックが捕けると4点台を切るみたい。

今日もバリテックがキャッチャーでした。

今年から控えの捕手となったバリテックですが、バッティングも好調でがんばっていますね。

今回はバリテックのことを書きます。

バリテックのメジャー歴

メジャーデビューからずっと レッドソックス一筋ですが、マリナーズからトレードでボストンに入団しました。

実はドラフトで2回、1巡目指名されています。

最初は1993年 ツインズから指名されましたが大学卒業を優先させ契約せず。

二回目は翌1994年にマリナーズから指名されプロの世界へ。

1997年にトレードでデレック・ロウと一緒にボストンへ移籍しました。

実は私自身、MLBを本格的に見始めてボストンファンになったのがこのころです。

当時、正捕手にはハッテバーグという捕手がいました。(ハッテバーグはその後アスレチックスの一塁手として活躍)

1999年にはレギュラーを獲得して以来、去年までずっと正捕手として活躍してきました。

ボストン・レッドソックスの捕手としては史上もっとも多くマスクを被っているキャッチャーです。

2004年に86年ぶりにボストンをワールドシリーズ制覇に導いた後の翌2005年からチームのキャプテンに任命されています。

2007年に二回目のチャンピオンリングを獲得する頃までが彼の全盛期といえます。

このころはメジャーNo.1の捕手ともよくいわれていました。

2005年にはシルバースラッガーとゴールドグラブを受賞。オールスターには3回選出されています。

捕手としての特徴

2009年までメジャー通算で出塁率.344、長打率.435とキャッチャーとしては平均以上の打力を持っています。

肩はどちらかというと弱い方だと思います。

バリテックのキャッチャーとしてのセールスポイントはバッティングや肩の強さではありません。

キャッチングを含めた守備と、リードです。

特にリードに関しては賞賛されることが多いです。

とにかく研究熱心でかつてバッテリーを組んでいた野茂やシリングにも認めらていました。

現役だと現在のエース、ベケット(そろそろレスターがエース昇格でしょうか?)がバリテックと組みたがることは知られています。

ピッチャーの良いところを引き出すのがうまいといわれます。

日によって同じピッチャーでも多く投げさせる球種を変えさせていますね。

リードの良さを最も示しているのがノーヒットノーランを受けた回数です。

メジャー最多の4度のノーヒッターで捕手を務めました。

野茂、ロウ、バックホルツ、レスターと別々の投手で達成させていることから彼のリードの要因が大きいといわれています。

今年はベケットのパーソナルキャッチャー?

去年まではレッドソックスにはナックルボーラー、ウェイクフィールドのパーソナルキャッチャーがいました。

バリテックはナックルボールが苦手らしいです。

だけど今年はベケットの専属キャッチャーになりそうでした。

先日は松坂が正捕手のヴィクター・ マル チネスへの批判と取れるコメントをしたことが話題になりましたね。

だから今回はバリテックと組ませたのかもしれませんが、今年の松坂の二回の好投はいずれもバリテックがマスクを被っていました。

もしかするとバリテックの出番が増えるかもしれません。

ビリー・ビーンはバリテックを外す気だった。

ところでアスレチックスのGM、ビリー・ビーンが2002年にレッドソックスに移籍する話があった際、ビーンの考えではバリテックを キャッチャーから外す考え方だった様です。

ボストンはビーンとの契約がまとまらなくてよかったですね。

バリテックがいなかったら2004年に”バンビーノの呪い”が解けることはなかったでしょうから。

前述のリードもすばらしいですが、ガッツのあるところが一番好きです。

彼のガッツがなかったらバンビーノの呪いを解くことはなかったんではないでしょうか?

ビーンと似てセイバーメトリクス重視でチームを構築するといわれるエプスタインがGMになったんですね。

エプスタインは2004年のシーズン後フリーエージェントとなったバリテックと、誰よりも優先して複数年契約を結び、キャプテンに指名しました。

二人のGMの視点は以外と大きく異なるのかもしれませんね。

代理人はスコット・ボラスなのですが、2008年に再びFAとなった際、ボラスの見込みが外れて年俸が予定の半額になった経緯があります。

ボラスはごねようしたみたいですが、バリテック自ら年俸減を受け入れて再契約しました。

レッドソックスのピッチングコーチになると噂されていますが、なんだか頷けるエピソードですね。

過去10年間のクオリティ・スタート(QS)王は!?

メジャーではあたりまえの指標になった感のあるクオリティ・スタート(QS)。

特に6イニングを投げるというのは先発投手の当然の責任として認知されており、たとえ無失点でも6イニング投げないと悔しそうに降板するピッチャーの姿を見ますよね。

過去10年のQSトップを調べました。

もちろんその年のすばらしい成績を残したピッチャーばかりが名を連ねています。

トップレベルの投手とはどのくらいの割合でQSを達成しているのか(8割できればすばらしいみたい)。

毎年そんなにばらつかないので先発投手の実力を測るのに優れた指標だと思います。

Season ア・リーグ QS ナ・リーグ QS
2009 F・ヘルナンデス 29 T・リンスカム 26
2008 M・バーリー 24 J・サンタナ 28
2007 D・ヘイレン 28 J・ピービー 28
2006 J・サンタナ 24 R・オズワルト 25
C・カプアーノ
2005 J・サンタナ 24 A・ペティット 27
C・カーペンター
2004 J・サンタナ 25 R・ジョンソン 26
2003 E・ローアイザ 27 K・ブラウン 25
T・ハドソン
2002 B・ジート 27 R・ジョンソン 30
2001 T・ハドソン 25 R・ジョンソン 27
C・シリング
2000 P・マルチネス 25 K・ブラウン 26
T・グラビン

最近存在感が薄くなってきたサンタナですが4回もトップになっているんですね。

やっぱり凄いわ。