ウェイバートレードの仕組み

トレード期限といえば7月31日。この日はMLBの中で最も賑やかな日だといえますが、8月に入ってもまだトレードは可能です。7月31日までできた方法のように、直接球団同士でトレードを実行することができないので、選手たちをウェイバーで通過させる必要がある。

ウェイバーは「権利放棄」と訳されることがありますが、この日本語で考えてしまうと理解しづらいと思います。ウェイバーがただちに解雇やDFAを意味するわけではありません。非常に多くの選手がウェイバーにかけられます。ポイントはまずウェイバー中の選手が他球団から要求されるかどうか?
ウェイバー中の選手を要求する権利はドラフトと同じく順位の逆になります。ただし、ドラフトと異なるのはリーグが同じチームに優先権があること。たとえば先日トレードされたトーミーの場合、同じALのインディアンスに移籍しましたが、もちろんインディアンスはタイガースより優先権があります。しかしタイガースはNLのパイレーツなど、より勝率の低いチームよりは高い優先権を持っています。

要求を受けたチームには3つの選択肢があります。
1.ウェイバーから戻す。
結果は何も起きません。一度ウェイバーから戻された選手はウェイバーにかけることはできません。
再度ウェイバーにかけた場合、取り下げることができなくなる。
2.チーム同士がトレード交渉する。
要求があってから2日間相手の球団とトレード交渉が可能。トレード候補となりうるのはすでにウェイバーを通過した選手か、もしくは40マンロースターに登録されていない選手。
3.そのまま要求側のチームに移籍を認める。相手チームは選手の契約の残りと、ウェイバーフィー$20,000を支払うことになる。

ウェイバーにかけられてから2日間どこからも声がかからなかった選手はウェイバーを通過したことになり、どの球団へもトレード可能になる。

8月も残りわずか、今年も31日にウェイバートレードがいくつか実現するはずです。

2001年のドラフト-マウアー、プライアー、ティシェアラ-

以前、2002年のマネーボールドラフトを紹介したので今回は一年振り返って2001年のドラフトをご紹介。

全体1位指名を受けたのはツインズの現正捕手、ジョー・マウアー。すでに3度首位打者を獲得しているこの男は高校時代から評価が高かったんですね。この年はスーパースターがもう一人。全体5番目に指名されたマーク・ティシェアラ。その他にも4番目指名されたギャビン・フロイドや13番目のコッチマンなどがいますが2002年に比べると小ぶりな印象がします。ところでアスレチックスから26番目指名されたボンダーマンはマネーボールの中でビリー・ビーンが激怒する原因となった指名。
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2001年ドラフト1巡目指名選手
順位 選手 チーム 備考
1 Joe Mauer ツインズ HS
2 Mark Prior カブス
3 Dewon Brazelton デビルレイズ
4 Gavin Floyd フィリーズ HS
5 Mark Teixeira レンジャーズ
6 Josh Karp
クスポズ
7 Chris Smith オリオールズ
8 John
VanBenschoten
パイレーツ
9 Colt Griffin ロイヤルズ HS
10 Chris Burke アストロズ
11 Kenny Baugh タイガース
12 Mike Jones ブルワーズ
13 Casey Kotchman エンゼルス HS
14 Jake Gautreau パドレス
15 Gabe Gross ブルージェイズ
16 Kris Honel ホワイトソックス HS
17 Dan Denham インディアンズ HS
18 Aaron Heilman メッツ
19 Mike Fontenot オリオールズ
20 Jeremy Sowers レッズ HS
21 Brad Hennessey ジャイアンツ
22 Jason Bulger ダイヤモンドバックス
23 John-Ford
Griffin
ヤンキース
24 Macay McBride ブレーブス HS
25 Bobby Crosby アスレチックス
26 Jeremy Bonderman アスレチックス HS
27 Alan Horne インディアンズ HS
28 Justin Pope カーディナルス
29 Josh Burrus ブレーブス HS
30 Noah Lowry ジャイアンツ

最近は話題に上ることが少なくなったが、全体2番目指名のマーク・プライアーは当時はかなり騒がれた。あのストラスバーグと同じくらい評価されたらしいがツインズは契約できないことを恐れてマウアーを指名したといわれている。結果論だけどツインズの選択は大成功だったといえる。

プライアーはしばらく活躍したが、怪我が多発して表舞台から消え去ってしまった。現在はヤンキース傘下のマイナーリーグでリリーフ転校を目指しているらしい。実はヤンキースは98年にプライアーを指名しているが契約できなかった。再生させることができるか?

2011ドラフトの契約結果

現地8/15は6月に行われた新人ドラフトの契約期限日でした。まとめはこちらのMLBTRのリンクにあります。一巡目指名された中では、ブルージェイズが全体21位指名したTyler Beedeと契約できず。来年の22番目の指名権を得ることになりました。またサンドイッチピックでは、パドレスも54番目に指名したBrett Austinと契約できず。彼ら二人は大学に進学することになります。

上位指名された6名中4名がメジャー契約したと報じられましたが、中でも注目すべきは全体4位指名されたDylan Bundy。オリオールズは高校生の彼に5年間のメジャー契約を授けました。タフな交渉になると予想されただけに仕方がないのかもしれません。

このドラフトが各球団のプロスペクトランクにどう影響するか?彼らの中から誰が抜け出すか?今から興味がつきませんね。

[週刊]MLB注目プレー/Brett Lawrieが熱いぞ!!

今週のおすすめはこのルーキー。ブルージェイズの新人、ブレット・ローリー、キャリア初ホームラン。

このスイング熱すぎですが、もっとすごかったのがこの逆転満塁弾。もうこの人から目が離せません。プーホルズを思わせるんだよなあ。

本家プーホルズはブッシュ・スタジアム最長ホームランをかっ飛ばしています。

タイガース、オースティン・ジャクソンのHRキャッチ!!

ブリュワーズ、ナイジェル・モーガンの強肩。肩は凄いけど守備位置のサポートが全くなっていませんね。

レンジャーズ、マイケル・ヤング。2000本安打達成。内野安打での達成でした。

トーミーの600号達成。個人的にマニー・ラミレスの影に隠れて来たと思う男の超偉業達成。599号と併せてどうぞ。

ナショナルズ王建民の2年振り勝利のピッチングをどうぞ。

エンゼルスのトリイ・ハンター、ファンからのチップ??を受け取らず。(笑)

ブリュワーズ結果的にトリプルプレイ完成。フィルダーって意外と送球がいいなと最近感じています。

やっぱり凄かったヤンキース対レッドソックス

ヤンキース対レッドソックスのカードはやっぱりしびれましたね。先発上位三人が投げ合うガチンコ勝負。絶好調で迎えたヤンキースに対し、調子は踊場のレッドソックス。今シーズン初めてヤンキースが勝ち越すカードになるかなと思いましたが、ホームのBostonがなんとか首位を守りました。

最後の3戦目で印象に残ったシーンを2つ。一つ目は九回裏のヤンキースの守備位置。バレンタインがなんどかヌネスの守備位置に関してコメントしてましたが、気になったのはエルズベリーの送りバントの場面。三塁側に転がってヌネスとリベラが前方にダッシュ。リベラが捕球、あまり良いバントでなかったのでサードを伺うが諦めて一塁に送球。なんとかアウト。再生を見ると、三塁はがら空きになっているのがわかる。それとは知らず三塁を見たリベラは打者まで危うくセーフにしてしまうところだった。イマイチ意図が良くわからない守備でした。

もう一つは同じく九回裏のスクータロが2塁打を放った場面。アウトコースの二つのストライクで追い込まれたが、もっと内側を待っていたとのこと。スリーストライク目にリベラが内角へのカッターを好むことを知っていたそうです。本当にそこまで冷静だったの?分かっててもあそこまでうまく打てるかな?とおもったけど、その後キチンと本人がコメント。「ラッキーだった」

過去3回のカードより締まった良い3回戦だと感じました。レッドソックスは3試合とも先発がクオリティ・スタート。ヤンキースは3人ともクオリティ・スタート達成できませんでした。だけどコロンとガルシアが打たれる前に代えて正解だったと思う。今年大活躍のリリーフ陣が持ち味を発揮。サバシアは打たれたけどそれ以外の投手陣は充分だったと感じた。やっぱり7年ぶりのALCSでの両者の戦いを見せてほしいと思うゲームでした。

[週刊]MLB注目プレー動画

今週一押しは去年のNLCSの再現、ジャイアンツ対フィリーズの乱闘
死球を受けたビクトリーノの怒りっぷりがすさまじいです。ビクトリーノといえば2008年のNLCSを思い出します。ピッチャーはドジャースの黒田。黒田が頭部付近に投げたらアタマは狙うなって怒ったんだ。今回は腰だったけど、でも怒ってますね。

今回はもう二つ危険球のシーン。
こちらはピッチャーの方、エンゼルスのエース、ウィーバーが激怒しています。
ギーエンがHRのあと挑発してますね。でもアタマは狙っちゃいかん。

最後はインディアンズのカラスコ。当てたのち退場宣告されてちょっと逃げるように見えるのは私だけ?バトラーが怖かったのかなあ?

今週は痛いシーンが多い。ロッキーズのニカシオの頭部に打球直撃

ロイヤルズのトレナー、ホームブロックプレーで痛い!

ヤンキース、一挙12得点。最近地味に調子がいいヤンキース。

マリナーズのブレンダン・ライアン、内野安打で不意をついていっきに三塁まで行っちゃった。守る側が油断しすぎだな。

マリナーズルーキー、トレイボン・ロビンソン、ホームランキャッチ。怪我しないか心配だね。

イチロー?がフェアボール取っちゃった。顔はあんまり似てないな。ものまねはめっちゃ似てるらしい。

トレードデッドラインのおさらい

早いものでもう8月に入ってしまいました。7月のトレード期限は例年より盛り上がらなかった印象。メインのベルトランの行き先が比較的早めに決定したからかもしれません。ただ様々なトレードが今後の勝敗に影響するのも間違いないので主なトレードをまとめてみます。

とその前に、残念ながら訃報がありました伊良部氏追悼シーンをリンクで紹介します。このモニターに移っている写真、いい表情ですね。

エンゼルス トレードなし

レンジャーズ
マイク・アダムズ(パドレス)リリーバー
コージ・ウエハラ(オリオールズ)リリーバー
インディアンズ
ウバルド・ヒメネス(ロッキーズ)スターター
コースケ・フクドメ (カブス)ライト
タイガース
ダグ・フィスター (マリナーズ)スターター
デビッド・ポーリー (マリナーズ)リリーバー
レッドソックス
エリック・ベダード (マリナーズ)スターター
ヤンキース トレードなし
ダイヤモンドバックス
ブラッド・ジーグラー(アスレチックス)リリーバー
ジェイソン・マーキー (ナショナルズ)スターター
ジャイアンツ
オーランド・カブレラ (インディアンズ)ショート
カルロス・ベルトラン(メッツ)ライト
ジェフ・ケッピンガー(アストロズ) ユーティリティー
ブリュワーズ
ジェリー・へアストン・ジュニア (ナショナルズ)ユーティリティー
フランシスコ・ロドリゲス (メッツ) クローザー
カーディナルス
ラファエル・ファーカル (ドジャース) ショート
エドウィン・ジャクソン (ホワイトソックス)スターター
マーク・ゼプチンスキー (ブルー・ジェイズ)リリーバー
オクタビオ・ドーテル (ブルー・ジェイズ)リリーバー
コリー・パターソン (ブルー・ジェイズ)外野手
パイレーツ
ライアン・ラドウィック (パドレス)レフト
デレク・リー (オリオールズ)ファースト
ブレーブス
マイケル・ボーン (アストロズ)センター
フィリーズ
ハンター・ペンス (アストロズ) ライト