BABIPが最も高い打者イチロー

BABIPに関して以前こちらの記事で少しだけ触れました。ピッチャーは打球の行方をコントロールできないというもので、ホームラン以外のヒットは運の要素 が大きいという従来の通説をひっくり返す内容だ。平均的に3割程度に落ち着く使いやすい。注意すべきはピッチャー向けに言及されたものであり、バッ ターに対してヒットは運だなどとは言っていない点。もちろん
(H-HR)/(AB-HR-SO+SF)
という式で成り立っているのだから、打者のBABIPも算出可能だ。

BABIPに関して次のような意見を目にされたことがあるかもしれない。
「イチローみたいな内野安打の多い打者は、凡打をヒットにすることができるので高いBABIPを記録する。」
バッターのBABIPも基本的に運に左右されるが上記のような例外もある、というような解釈もできる。日本人からすると、せこいヒットが多いみたいなイチ ローへの批判のようにも聞こえる。実際のところ、どのような打者が高いBABIPを記録しているのか調べてみた。表は2001年から2010年までの10 年間、4000打席以上の実績のある選手のBABIPベスト10。(SFは犠飛、IFHは内野安打)

表が示す通り、イチローはBABIPが最も高い。しかし、ジーターやフィギンズなど内野安打の多い選手もいるが、全く異なるタイプの選手の名前もある。む しろ、ミゲル・カブレラやトッド・ヘルトン、マニー・ラミレスら巧打者が高い数値を記録している。逆に平凡な選手の名前は無いことから、優れた打者ほど高 いBABIPを記録するといえそうだ。イチローとジーターは賛否両論の多い打者であるが、ヒットを打つ技術を持っているといえるのではないか。当たり前の 結論になってしまいそうだが、表の中に現代最高の打者、プーホルズの名前が無い。彼は.315程度であったが、この数値に関してはもっと検証が必要だと感 じる。

2011年、連続200本安打の途切れてしまったイチローだが、去年のBABIPは.295ではじめて三割以下となった。これは衰えを示す傾向なのか?それともたまたまなのか?他の角度からも検証してみたい。