WBC ベネズエラ代表メンバー

2012シーズンのワールドシリーズはベネズエラ出身選手の活躍が話題でした。多くの選手がそのままWBCにも出場予定です。勢いそのまま活躍してほしいですね。アメリカの対抗馬といえるほどの陣容です。

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特に内野は豪華メンバーが揃う。恐らくファーストは三冠王のカブレラ。セカンドはNLCSのMVP、スクータロ。ショートはメジャーを代表するアンドラス。サードはワールドシリーズMVPのパブロ・サンドバル。アスドゥブラル・カブレラはDHでいいかも。

ピッチャーもフェリックス・ヘルナンデスを筆頭に先発はそれなり。ブルペン次第では充分優勝できそうな楽しみなチームとなりました。

WBC アメリカ代表メンバー

ワールドベースボールクラシックはメンバーも発表されて盛り上がってきました。当ブログでも盛り上げていきます。

まずは優勝候補筆頭のアメリカ代表のメンバーをチェック。

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現地メディアにスター選手が少ないという意見があるようです。でもこれだけのメンバーやはりすごいですが。

個人的には過去2回よりいいメンバーが揃ったと感じています。スター選手だらけでまとまりが無くなるよりこのくらいがちょうどいい。

 

 

早打ちバッタートップ30

辛抱強い打者をやったので逆の早打ちバッターのトップ30です。2012シーズンでP/PA、一打席あたりに投げさせる球数が少ないバッターのランキング。早速観ていきます。

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トップはエンゼルスのエリック・アイバーでした。一打席あたり投げさせるのは3.27球。去年もっとも辛抱強かったアダム・ダンより1球以上少ないという結果に。それ以下ざっと見渡しても早打ちの印象が強い選手が順等に並んでいる印象を受けます。

イチローもやっぱりいて13番目。イチローのようにバッティングのうまい選手が結構ランクインしているかなーと。これらの選手は積極的に打ってでて結果がでれば文句ないですが、チャンスであっさり凡退とかするとイラッとさせたりもします。好みが別れますよね。P/PAの数値をみれば自分の好みにあった球団が見つかるかも。

興味深いのはブラントリー。ボール球に手を出さない打者でランクインしていたのに、早打ちだという結果に。これは早いカウントで勝負をかけるということなのでしょう。似たような選手をさがしていくのも面白いかもしれません。

それではまた

P/PAベスト30:辛抱強い打者のランキング

昨日、P/PAの平均は3.84程度であることを紹介しました。(P/PAの説明もリンクを参照ください) 一打席あたり4球以上投げさせればピッチャーを消耗させているというのがポイント。それを念頭においてランキングを観てみます。2012シーズン規定打席に到達した選手のランクです。

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30位のケリー・ジョンソンでもギリギリ4球以上。メジャー全体でも34人しかいません。

注目すべきはウィークス兄弟が二人ともランクインしていること。この能力には遺伝が関係しているのか気になります。もう少しサンプルを増やして調べてみたいところ。

ボール球に手を出さない打者という企画もやりましたが、比較してみると興味深い。もちろん共通する名前は少なくないですが、異なる点も多い。最も辛抱強いアダム・ダンは先のランキングでは20位以降でした。

アラム・ダンの他、マーク・レイノルズ、カルロス・ペーニャ、グランダーソンら毎年三振も四球も多いパワーヒッターがランクインしているのは特徴といえるかもしれません。

球数制限の厳しいWBCにこれらの選手が出場するかは分かりませんが、どれだけ先発投手を苦しめるかというポイントで観戦するのも面白いかも。

 

MLBアベレージーP/PA バッターは何球投げさせれば勝ち?

P/PAのPはPitch、球数。PAはPlate Apperance 、打席数。つまり

球数/打席数

一打席あたり何球で勝負がついたかを示す指標です。メジャーでは先発投手が100球超えたら交代の合図。バッターはたくさん投球させて消耗させることも大切な仕事です。P/PAの平均を超えれば辛抱強いバッター。逆に下回ると早打ちだと言えます。ベースボールリファレンスによると、ズバリ閾値は

3.84

一度の勝負は4球にも満たないというデータ。意外と少ないと感じるのでは無いでしょうか?ピッチャーがストライクゾーンに投げるのは半分以下。一度も振らなくともこの閾値を超える可能性があるわけです。

バッターにとって、三球以内であっさりアウトになってしまうのは避けたい結果といえますね。

MLB殿堂入りは無かったけど

今年は殿堂入り選手いませんでした。バリー・ボンズとロジャー・クレメンス。投手と野手の薬物ヒーロー代表格が対象となったことで、薬物使用をどう捉えるべきか?論点の中心になっていました。早速結果をみてみましょう。来年以降も候補として残れる5%以上得票した選手のみリストアップしました。

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まあ誰が使用していたのかが分からないし、これまで殿堂入りしたけど怪しい選手もいたし、今年からこんな議論してもフェアじゃないですが。

ボンズもクレメンスも半分も得票しなかったので、薬物否定派が過半数を占めていることは間違いないですね。

個人的にシリングは殿堂入りしてほしいです。若い頃はすごい球投げてたし、ダイヤモンドバックスで世界一になった時、球威は落ちてたけど今度は技が素晴らしかった。勝ち星の数とかが殿堂入りには足らないんだろうと思いますが。その見方に違和感がある。

相撲にたとえるとシリングって横綱格だと思います。積み重ねた成績で評価するのって、横綱より高見山を評価するのと同じ気がする。どっちも同じだけ拍手しようよって。シリングに投票しなかった記者は2年後にペドロ・マルチネスにも投票するなよって感じます。

そもそもオールドスクールが根強いBBWAA、全米野球記者協会だけで決めるの変えようよって。これだけ広まったセイバーメトリシャンの発言権をもっと大きくしていい頃ではないだろうか。

薬物問題に関しては30年分くらいの殿堂入りを一回リセットして、も一回選挙かけてもいいんでないかな。

なかなかスイングしない男、ブレット・ガードナー

このところ選球眼とかフリースインガーとかそんなことばかり書いてますが、こんなにこのテーマにハマるとは自分でも予想してませんでした。改めてMLBの奥深さを感じている新年です。
はじまりは選球眼の良い打者からはじまりましたが、気になったのがガードナーでした。

2012シーズンは怪我でほとんどお休みでした。なかなかスイングしないし、振っても強振しない、私的に消極的な打者No.ONEな彼。振らないので球数は稼ぐし見逃し三振もすごい多いという個性的スタッツなガードナー君。ただ振らないだけではありません。出塁率はかなり高いのでそれが1番のセールスポイントだと感じます。恐らくボール球にはほとんど手を出さないはず。ファングラフで調べてみました。

やっぱり生涯のボール球をスイングした率、O-swing%は19.9%。この数値は2012シーズンならトップです。シーズンごとのO-swing%は以下の通り。

2008 26.0
2009 17.2
2010 18.2
2011 21.5
2012 22.4

ところでユーキリスのキャリアO-swingは19.1%。さすが神様は上いってます。 

でもガードナー君はストライクゾーンも振りません。キャリアでのスイング率、全投球中でスイングする確率は33.8%。ユークのキャリアは38.6%ですから5%も振らないんです。シーズン毎では、

2008 38.2
2009 34.2
2010 31.0
2011 35.5
2012 34.9

40%を超えたことはありません。打てないからスイングしないだけと揶揄されることもありますが、他のデータで検証してみましょう。

BPのPitch f/xツールです。キャリアでのゾーン別のスイングする割合を示しています。赤い箇所ほど良く振るゾーンです。

ユークの検証の時にも似たようなデータを使用しました。あれは打率でした。

興味深いのは外のボール球にも良く手を出しています。

キャリア前半は36%台だった。2007年から打力が急激に伸びたが、その際に多少積極的に。2008年には42.4%にまであがった。

キャリアアベレージ

エンジェルスはフリースインガーだらけ

今朝アップしたフリースインガーの記事のリストで気づいたこと。

なんかチームに偏りがあるなって。ホワイトソックスとエンジェルスですが。キーワードはスモールベースボールでしょうか。

監督やチームの戦術の影響が出ているのかもしれません。そういえばレッドソックスも2012シーズンは早打ちの傾向でした。これはバレンタインの影響でしょう。

最も注目したいのはエンジェルスからなんと六人もランクインしていること。

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ハンターは去ることになったが変わりにハミルトン加入でフリースイングっぷりがグレードアップ。ただ彼の加入は悪いことだとは限らない。エンジェルスの最近の強打者といえばヴラジミール・ゲレーロ。彼はミスターフリースインガーだった。ゲレーロの再来と考えればね。

問題はソーシアがハミルトン意外のメンバーの長所を引き出せるかにあるでしょう。

これは個人の好みですよね。私は忍耐強い打線の方が好きです。逆に試合が長くなるから嫌いという人もいますよね。

フリースインガー30傑:トップはFAの目玉だったハミルトン

今週ボール球に手を出さない選球眼の良い打者という記事を書きましたが、逆のフリースインガーのリストも観てみました。早速以下になります。

2013-01-09 7.12 のイメージ

2012シーズン最もボール球に手を出した打者は、今オフFAの目玉だったジョシュ・ハミルトン。彼については他のスタッツも興味深いので別途詳しくレビューします。

フリースインガーといえば何でも振るというイメージですが、スイング率のトップは2位のデルモン・ヤングで59.9%。

名前を連ねているメンバーを見るとなんだか納得してしまうランキングですね。

ユーキリスのスタッツを検証してみる

前回、ボール球に手を出さない打者ということで久々ケビン・ユーキリスの名前をみてうれしくなったのでもうちょっとユークのことを調べてみました。

しばらくマイブームとなっているBABIPからチェック。

2008 .339
2009 .359
2010 .327
2011 .296
2012 .268

キャリア平均は.322。2008,2009年はキャリアの絶頂期だったがその後衰えの兆候を示していると推察できます。

選球眼は衰えていないようなので、ハンドアイコーディネーションに衰えがでているのかと予想して空振り率をチェックしましたが、

2008 6.7%
2009 6.8%
2010 4.9%
2011 6.8%
2012 6.7%

とこちらも衰えているようには見えません。技術的に衰えていないならば、運が悪かっただけなのかといういとそうは思えません。ヒットにする能力が低下したならスイングになんらかの問題を抱えているはずですが掴めませんね。

いろいろ調べていたら面白いデータを見つけました。BPの Pitch F/Xデータです。ストライクゾーンを9つに分けたデータですが、下記はゾーンごとの打率。ユークのキャリア全体でのデータです。

キャッチャーからの視点ですので左がインコース、右が外になります。赤いところほど得意としているコース。ストライクゾーンの広範囲が赤く染まっていますね。外めの打率はさすがに低いですが、なんとも攻めづらい打者であることを示していますね。

一方、下記は去年、2012シーズンのデータ。

赤い面積は明らかに減っています。特にストライクゾーンでも体から遠いコースに苦戦しています。また内角高めの一番近いゾーンも苦労しています。年々赤い部分が減ってきているようです。やはり技術的に衰えていると言えそうです。

去年はバレンタインとの関係に苦しんだというマイナス要素がありましたが、年々に成績が低下していることは他にも原因があることを示しています。

ひとつ思い浮かぶのは、2011年から再びサードを守っていること。キャリアはサードでスタートしましたが、ファーストにコンバートされてゴールドグラブも受賞したユーク。三塁の方が明らかに守備の負担が増えます。元々150試合以上出場がしたことがないというスタミナに問題があるユーク。三塁の守備がバッティングに影響しているのかもしれません。ファーストに戻せば多少は成績が戻るかなと感じますが、ヤンキースではまたもサードでの出番が多そう。来年も苦戦すると予想されます。