選球眼の良い打者ベスト30:トップはあの神様

選球眼ってむこうでは Plate Discipline って言いますね。Plateはバッターボックスのこと。Disciplineは規律とか自制心。定義があいまいなので数値で表しにくいですが、思いつくキーワードと言えば、

  • ボール球に手を出すかどうか
  • 変化球の見極めができるかどうか

をあげられるのではないか。三次元であるストライクゾーンをどうコントロールできるかというのがポイント。

変化球の見極めというものを数値で示すのはハードルが高いが、ボール球に手を出すかどうかというのはセイバーメトリシャンが試みています。おなじみFangraphsにデータを載せてありました。

2013-01-14 11.08 のイメージ

(マイケル・ブラントリーの名前が間違っていたので訂正。@birdy68xさんありがとうございました。)

O-Swing%というのがボール球に手を出す確率です。注意したいのはあくまでFangraphsのデータであること。コンタクトされたボールがストライクかどうかをどこまで信用するかはあなた次第。

トップはなんとあの”フォアボールのギリシャ神”ことユーキリスでした。さすがですね。衰えが指摘されていますが、選球眼に関しては衰えてなさそうです。ジョー・マウアーやゾブリストら、納得の顔ぶれもリストにあります。

でもどんなに選球眼の良いバッターでも、ボール球の2割には手を出してしまうというのも興味深い。ピッチャーは3球のうち2球、つまり67%ストライクを投げれば優秀と言われます。2割はボール球でも手を出してくれるんだから、ストライクゾーンには半分も投げなくて良いわけです。もちろんコマンドの良いピッチャーならという話ですが。

これはピッチャー側からも調べたくなってしまいますね。

 

 

 

プロファーの成績を予測:レイエス、アンドラスと比較

以前、レンジャーズのトッププロスペクト、ジュリクソン・プロファーの紹介をしましたが、2013シーズンどの程度活躍することができるか?期待に胸が膨らみます。

これほど期待されたショートストップも珍しいのですが、かつて似たように注目された選手といえばブルージェイズに移籍したホゼ・レイエスかなと思います。プロファーとはちょっとタイプが違うかなと思うので、もう一人、レンジャーズの先輩エルビス・アンドラスとも比較してみます。

事前に改めてプロファーがどんな選手であるかの物差しから。セイバーメトリクスの神様、ビル・ジェームズの予想をご紹介。

本塁打16、打率.264、出塁率.341、長打率.425。盗塁20。

プロファーは若いのに欠点の無い選手と言われる。守備力があって選球眼も良く、バッティングもうまい。しかしこれといったずば抜けた能力も無いといわれる。(そんなものは無くても良いのだが)ジェームズの予想はそんな評判があらわれている気がする。

出塁率が高いプロファー

さてと、話を戻してスタッツの比較。まずはメジャー直前の年のマイナーでの成績から。2013-01-06 9.35 のイメージ

明らかなのはプロファーはレイエスやアンドラスほどスピードが無いということ。盗塁の数は明らかに少ない。代わりに19歳にして14本塁打とそこそこのパワーを持っているのが二人と異なるところ。ただしプラファーは小柄なのでそこまでパワーを増やすことはできないかもしれない。また、先輩ふたりより明らかに四球を選ぶ能力を持っているのでメジャーレベルでも高い出塁率を残せそうだ。アンドラスも素晴らしい選球眼のー持ち主だが、それほど四球を選ぶわけでは無い。選球眼と四球の関係に関してはまた別途考察したい。

それでは次にレイエスとアンドラスのメジャー昇格後の成績を見てみよう。2013-01-06 9.55 のイメージ

レイエスは20歳のころからフルシーズンを戦ったわけでは無いので69試合にしか出場していない。そこそこの成績は残しているが、盗塁王を奪取するのは2005年ころから。マイナーのころは二人の打率に差は無かったが、メジャー昇格時は差が出ている。ただしレイエスの打率は2004年が.255、2005年が.273だった。メジャーの投手に適応するのは多少時間が必要ということか。

二人に共通しているのは守備率がマイナーのころから向上していること。ショートは守備の負担が大きいので、適応できるかどうかは攻撃面にも影響が出る可能性大。プラファーも彼らと同じように成長できるかどうかが重要なポイント。ただしこの点に関しては今のところ杞憂に終わりそうだ。レンジャーズはアンドラスとプロファーを共存させる方針。プロファーはセカンドで開幕を迎えそうなので、その分バッティングにより集中できるだろう。

ポイントはメジャーの投手に適応できるか

プロファーは他の二人ほどスピードは無いが出塁率が高く、ショートにしてはパワーがある。どの程度メジャーのピッチャーに適応できるかによるが、すんなりメジャーでも活躍してくれそうだ。

ずばり打率.270 本塁打10以上 出塁率.350 長打率.440 盗塁20

ビル・ジェームズの予想より良い成績を残すとみる。まだまだ伸びしろのあるプロファーなので、いきなり.300以上の打率を残す可能性も大いにある。

 

松井の名場面集

mlb.comが過去の松井の名場面を改めてアップしてくれています。先日ご紹介した伝説の二塁打が一番最初になっていますね。さすがMLB、分かってる。

まずはテレビで何度も流れた一年目の「サ・ヨ・ナラ〜」

続いてやっぱり彼の人生のハイライト。2009ワールドシリーズの3本。

2009/10/29 伝説のはじまり

2009/10/31 代打ホームラン

2009/11/4 特大アーチ

続いて2004年の開幕シリーズ。東京ドームでの凱旋アーチ。

忘れてならないのがこのプレー。連続試合出場記録を止めてしまった骨折の守備。

これで終わりだと悲しいのでやっぱり最後にこの二塁打の現地映像で締めます。

 

マイナーで注目のパワーヒッター。ミゲル・サノー

このオフからプロファーボガーツと、カリブ出身のプロスペクトに注目してきた。もうひとりカリブ海の島で注目すべき選手がいる。それがミゲル・サノー。野球では大国と呼んでいいドミニカ共和国出身の若者である。

Miguel Sano
ミネソタ・ツインズ傘下
ドミニカ共和国出身
1993年5月11日生まれ
6フィート3インチ(約190㌢) 195lbs(約90㌔)

この日本にもいそうな名字のドミニカ人は、いまマイナーで最も注目されている若者のひとり。ヤンキースにカノーがいるのでこちらもサノーでいいと思う。

ツインズと契約する前から複数の球団が競合していたという経緯をもつ。ドミニカ出身の選手は契約金をくすねるために年齢をごまかしたり、IDをすりかえたりする若者が多い。そのためサノーが契約した2009年ごろからMLB側もかなり調査するようになり、すでに注目株であったサノーはツインズからかなり調査されたらしい。

次代のジャンカルロ・スタントンと言われるほどのパワー。なのでマイナー時代のスタッツを比較してみる。

20130102-183431.jpg

まず断っておかなければいけないのは、同じ18歳の時でもスタントンの方がレベルの高いマイナー組織に属していたこと。単純な比較ができるわけではない。

ただ二人とも18歳の時点で相当なパワーを披露している。サノーはルーキーレベルにおいて、わずか66試合の出場で20本塁打。スタントンはシングルAでなんと39本塁打している。三振が多いことも類似点。

つづいて19歳の成績を比較。

20130103-170722.jpg

サノーはシングルA、スタントンはハイAとダブルAでプレーしている。またしても驚くほど成績が似通っている。二人とも28本塁打とやはりパワーはすごい。参考までに三冠王のミゲル・カブレラは18歳の時にシングルAで7本塁打、19歳のときはハイAで9本塁打だった。サノーのパワー面がいかに可能性があるかが分かると思う。

ただサノーはスタントンと比較してあきらかに懸念すべき材料がある。それは守備。スタントンは優れたライトフィルダーだが、サノーはいまだにポジションが決まっていない。はじめはショートでプロ生活をスタートしたものの、去年はほとんどサードを守っていた。肩は強いという噂だが、守備率.884とメジャーにはほど遠いレベル。この先もファーストや外野にコンバートされるかもしれない。

同じ年齢のプロファーはもとより、ボガーツよりも成長に時間がかかりそうだが将来ホームラン王になる可能性を秘めた逸材。これからも目がはなせない。