いよいよMLBも開幕

というか個人的には早くも開幕といった印象です。プライベートで年明けから色々あってあまりストーブリーグを追えなかったこのオフ。気づいたらもう開幕といった印象。だけどなんとか開幕前に落ち着けてよかった。

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明日は一試合だけですが、レンジャーズとアストロズのテキサスダービーで始まります。今年からアストロズがアリーグに移って、テキサス州にある2チームがどちらもアリーグ西地区の所属に。

去年の北米開幕カードには意味がありました。マーリンズの新しいスタジアムのお披露目でしたね。

ただ日本人的には微妙な開幕カードなんだろーな。レンジャーズの開幕投手はダルビッシュではなくハリソン。最近、弱小のアストロズはノリス。ノリスって強豪球団では先発四、五番手だよなー。

また朝になってから注目点でも呟こうかしら。

タイガースの状況に関するメモ

大物選手の大型契約延長が相次いでいます。スター選手を流出させまいとするのは球団にとってはあたりまえのこと。だけどそうやって大物選手がFAにならなくなると市場がさみしくなるなと感じます。

タイガースがバーランダーと契約延長。いまやメジャーNo.1となった右腕の将来的な確保に成功しました。ただタイガースには他にもスター選手がいる。ミゲル・カブレラやプリンス・フィルダーですね。彼らとの大型契約が残っていて、このオフはアニバル・サンチェスともかなりの契約を結んだタイガース。ヤンキースのように高額年俸選手の高齢化で機能不全の危機を迎えることがないか?気になるところです。

選手の年齢をチェックしてみると、

ミゲル・カブレラがもうすぐ30歳。
フィルダーが五月で29歳。
バーランダーが30歳。
アニバルが29歳。

まあまだしばらく活躍しそうですね。すぐに不良債権になるリスクは低そうです。
それではチームとしての年俸総額の状況はどうでしょうか?トリイ・ハンターとも契約したので平均年俸はあがっていそうです。いつものようにCot’sのデータを参考にデータを編集してみました。

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調停権を持つ選手の合計が$143Mです。それ以外でロースターに入る選手の年俸を足してもぜいたく税を取られる心配はなさそう。ただシャーツァー、ポーセロ、フィスターやオースティン・ジャクソンなど、調停権を持つ主力は来季の年俸が高騰することが濃厚。このままで予算的には大丈夫なのだろうか?去年までの状況などもチェックしてみます。

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上記の表は去年までのタイガースの年俸と観客動員をまとめたもの。こちらはベースボールリファレンスのデータを参考にしています。

まずは年俸をみると、急激に上昇していることがわかります。2012シーズンからすると今年はかなりまた年俸総額が増えますね。

2004年を底としてかなりの投資をしてきました。思い返すとタイガースは2005年までは冬の時代。弱小球団でした。それを考慮するとこの投資は成功していると言えるのではないでしょうか?2006年以降は地区優勝にからむのが当たり前になってきた印象があります。

成績が良いと観客動員が伸びる傾向にあるようにも感じます。2006年以降と、以前では集客にはっきりと差がありますね。2008年は残念な結果に終わると翌年は大幅に集客も落ちています。

ワールドシリーズをとるまで投資を継続しているのだと思います。ただこれからが正念場でしょう。ワールドシリーズに進出した今年もまだ2008年のレベルの集客率には届いていません。レッドソックスやフィリーズのように毎試合満員にできるチームにできるか?持続的な成功の鍵になるのだと感じます。

大型トレードのその後−テシェーラトレード

私の中でトレードといえばこのトレードが真っ先に思い浮かぶ。当時のレンジャーズの顔とも言える大物一塁手、マーク・テシェーラがブレーブスに移籍したトレードである。

レンジャーズは21世紀に入ってから優勝にほど遠い球団だった。2007年もアリーグ西地区の最下位に終わっている。FAになる前に大物選手を利用して複数の有望株を獲得する。再建を目指すチームによくあるトレードだったといえる。しかしこれほど成功したトレードも珍しい。ここ3年の強いレンジャーズはこのトレードのおかげと言っても過言ではない。

このトレードに関係した選手は総勢7名。レンジャーズがテシェーラと共に放出したのはリリーフ投手のロン・マハーイ。逆に獲得したのは5名のプロスペクト。その後、理想的な遊撃手へと成長したエルビス・アンドラス。左のエースとなったマット・ハリソン。2010年ワールドシリーズ進出時のクローザー、ネフタリ・フェリス。そして現在レッドソックスの正捕手になっているサルタラマッキアが含まれている。

関係する球団:レンジャーズ、ブレーブス
トレード成立日:2007年7月31日
ブレーブス獲得選手:マーク・テシェーラ、ロン・マハーイ
レンジャーズ獲得選手:ジャロッド・サルタラマッキア、エルビス・アンドラス、ネフタリ・フェリス、マット・ハリソン、ボウ・ジョーンズ。

上記の結果からすると、ブレーブスは未来の正遊撃手やクローザーなど、多くの有望株を失ったように思われる。今回のWBCでの活躍が目立ったアンドレルトン・シモンズやクレイグ・キンブレルなど、その後も若手を育てている。さすがはメジャー最高と呼ばれるスカウト陣を持つ球団だといえる。

その後の動き。

テシェーラ
すぐ一年後の2008年7月、ふたたびエンジェルスへとトレードされた。5人もの有望株を差し出した見返りをテシェーラはもたらしてくれなかった。テシェーラはエンジェルスで打ちまくり、シーズンオフにFAとなってヤンキースと契約。2009年にワールドシリーズ制覇をもたらした。ブレーブスがテシェーラの代わりにメインで獲得したのはケイシー・コッチマン。一塁手としてはあきらかに落第の攻撃力しかもっていない選手。

サルタラマッキア

実は当時、レンジャーズがメインで獲得したのはサルタラマッキアと言われていた。2007年当時は強打の捕手として将来を期待されていたが、怪我もあって伸び悩む。ちょうど3年後の2010年のトレードデッドライン、7月31日にレッドソックスにトレードされた。

過去のトレードを振り返るということ

MLBTRで面白い投票をやってた。
Poll: The Most One-Sided Trade Of The Last Decade: MLB Rumors – MLBTradeRumors.com
過去十年で最悪のトレードはどれか?

わたしの中では投票するまでもない。エンジェルスがウェルズの不良債権を買い取ったトレードがワースト。

で終わってしまうのだが、過去のトレードを見返すってのは面白いなと感じた。大物選手とプロスペクト複数名ってのはよくある。トレードが起きた瞬間では、将来プロスペクトがどのくらい価値を生み出すかはわからない。それを振り返って結果を議論するってのはトレードを二度楽しめるなって。

昔のトレードを掘り返すのはなかなか骨が折れるけどそれはそれで色々発見できるわけで、このブログでもやってみようかな。