ドラフトで目安となる契約金額

ドラフトでお金を使いまくるとペナルティを食らうことになる。翌年の一巡目指名権がなくなったり、税金をかけられたり。できるだけ良い選手を獲得したいけれども、与えられたボーナスプールを考慮しながら各球団は契約をすすめなければいけない。現地のニュースをみると、推定の契約金額の他に、MLB側が設定した目安のボーナス金額も掲載して、比較している。契約期限に再度比較するとして、まずはMLBが設定した目安の契約金額をチェックしとこう。

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こうやって眺めると、全体1位と5位って倍以上差があるんだね。どっちの選手が活躍するかは分からないのに。この制度やっぱり無理があるよな。

クリント・フレイジアー。最もエキサイティングなドラフト選手。

クリーブランド・インディアンスに全体5番目で指名されたフレイジアー。先日早くも契約金$3.5mで入団に合意しました。ドラフト当日、スタジオに呼ばれていた選手の中では一番最初に指名されていました。スタジオに足を運ぶくらいですから、サインすると決めていたのかもしれません。なんたってスタジオに来たら指名球団のユニフォームを着て記念撮影するくらいだから。

全体5番目での指名ですが、そのポテンシャルは今ドラフトでNo.1と言われています。

注目すべきはそのスイング。私も高校生のスイングとしてはあのブライス・ハーパー以来の衝撃を受けました。コンパクトですがインパクトの瞬間はとてもエネルギーに溢れていて、何よりスイングスピードがとても早い。超絶スイングのポテンシャルはアッペルよりも誰よりも夢をもたせてくれます。

高校生だからもちろん大学生よりリスクは高いですが、指名が5番目になった理由はそのサイズにあると思われます。5フィート11インチ(約180センチ)と日本のプロ野球なら十分なサイズですが、メジャーでは小振り。大柄な選手を好むメジャーのスカウトたちの間では評価が別れるところかもしれません。

ただかれのセールスポイントはスイングだけではありません。メジャーでセンターもできるかもしれないという守備力はライトなら十分。肩も良く、足も早いとのことなのでインディアンズなら意外と早くメジャーに昇格するかも。上のVTRを観ても分かる通り、高校生とは思えない落ち着きぶり。これは目が離せません。

マーク・アッペル。全体一位指名投手の契約金はいくらになる?

今年のドラフトで全体一位指名されたアッペル。昨年も全体一位指名濃厚と言われていたが、スコット・ボラスが代理人であるのが嫌われたのか全体9番目のパイレーツまで指名されなかった。契約金の合意に至らずアッペルは再び大学で投げることに。去年からドラフトの契約金に制限がかけられたのでパイレーツはアッペルばかりに大金を使えないという事情がもあった。二年連続で全米No.1の学生という評価を受けているのだから、かなり期待していいはずだ。

マーク・アッペル Mark Appel
スタンフォード大学 四年生
右投手
生年月日: 1991年7月15日生 (21歳)
6-5 / 215 約195センチ98キロ

現代のピッチャーとして理想的な体型。ローテーションに明らかに問題を抱えるアストロズなので、かなり早い時期にレギュラーに昇格するだろう。ピッチングは95マイル程度の速球を中心とした完成度の高さが評価されている。

ところで昨年パイレーツと契約金で合意に至らなかったが今年のアストロズとの契約はどうなるのか?結論からすればほぼ契約合意できると予想する。昨年から指名順位ごとに契約金の目安となるボーナスプールが設定されたが、全体一位と九位の指名権では許される予算の額が大きく異なる。アストロズはアッペルを指名したからにはかなりの契約金を払う覚悟があるはずだ。また昨年は大学三年生だったアッペルだが、今年は大学卒業の年。今回も契約を蹴ったら一年浪人することになるのでそれは避けたいはず。アストロズもボラスと強気に交渉できる。どの程度の契約金で合意されるか?やはり気になる。

ちなみにMLBが設定した全体一位のボーナスプールは、$7,790,400。なんと八億近い。ボラスが背後にいるだけに八億超えるかな?

2013 MLB新人ドラフト一巡目結果

メジャーのドラフト放送も2年目を迎えて板についてきたのか、面白かったです。色んなブログが情報発信しているので両方追っていくとお腹がはちきれそうになりました。

昨年も感じたが有望選手をスタジオに呼ぶのは面白い。選手同士が指名された後たたえあうのが微笑ましいです。日本では学校や実業団の会社に会見場を設置することが多いですね。むこうは自宅に親戚や友人を呼んで待機することが多い様ですが、家にカメラが入って普通に中継できちゃうからすごい。狭いに日本の家では無理だよな。

それでは今年のドラフト一巡目の結果をチェック。

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  • 全体9位のパイレーツは昨年アッペルと契約できなかった補償分。
  • 全体28位のカーディナルスはカイル・ローシュをFAで失った補償
  • 29位のレイズはB.J.アップトンをFAで失った補償
  • 30位のレンジャーズはジョシュ・ハミルトンをFAで失った補償
  • 31位のブレーブスはマイケル・ボーンをFAで失った補償
  • 32、33位のヤンキースはそれぞれニック・スイッシャー、アルフォンゾラファエル・ソリアーノを失った補償

この中ではレイズが指名したスタネックが29番目まで指名されなかったのが意外。また大学生左腕マナエア、学生No.1外野手と言われたオースティン・ウィルソンが怪我の影響で一巡目に指名されませんでした。こういった怪我の影響があった選手は傷が癒えたら素晴らしいプロ生活をスタートさせる可能性があるのでウォッチ必要です。

 

いよいよ今週はMLBのドラフト!

早いもので開幕からもう二ヶ月。レギュラーシーズンの三分の一が経過したことになります。今年も例年通り、メジャーのゲームを堪能させてもらっていますが、ちょっと今週はゲーム以外にも視線を向けてましょう。

6/6〜8日はMLBのルール4ドラフト、つまり新人ドラフトが開催されます。日本のプロ野球と違ってメジャーはシーズン真っ只中で開催。このスケジュールってよく出来てるなと感じる。この時期になると早くも残りが消化試合みたいな球団が出てくる。今シーズンならマーリンズとかアストロズとか。この二チームは開幕前の予想通り、最下位独走しています。でもドラフトはそんな下位の球団に興味を注がせる一翼を担っている様に思う。だいたい弱い球団は上位のドラフト指名権を持つ。全米で注目されている若者がどの球団に指名されるのか?上位指名権を持つ下位球団の動向が注目されるわけです。

メジャーのファンってプロ野球よりずっとドラフトに注目している印象があります。なんたってドラフトに関する情報量が違う(でも日本と違ってずっとテレビ中継はされてこなかったんだけど)。遠く離れた日本からだけど出来るだけ日本のメジャーファンともドラフトで盛り上がりたいなと今年は思ってる次第。

基本的なところからですが、開幕当初に指名の順番に関してはまとめておきした。週末は一巡目くらいの結果はアップする予定なので、皆さんのご贔屓球団がどの選手を指名したか?チェックしてみていただきたいと思います。

今年は去年と同じくアストロズが全体一位の指名権を持っています。ナショナルズは2009年、2010年と同じように全体一位でストラスバーグとハーパーを指名。早くも大きな戦力となっています。つまり5年前に最弱だったチームが去年はプレーオフに進出している。その戦力の補強にドラフトが大きく関わったということ。アストロズも有効活用してほしいですね。