Non-Tendered FA。テンダーされなかった、契約の申し出がなかったためFAとなった選手のこと。メジャーリーグサービスタイム6年以上のFA選手と区別するために使われています。
毎年ウィンターミーティングが行われる12月アタマ近辺は、選手に契約の申し出る期限となっている。ここで問題となるのが年俸調停権を所持している選手。この権利を保有している選手はなかなか給料が下がらない傾向にあります。そのため球団がまだ保有権を持っている選手でも、価値に見合わないと思えばオファーせず、FAにさせるというわけ。これがノンテンダーFAです。
戦力外通告に近いと説明されますが、それは間違い。ほとんどの場合は調停が関係した金銭の問題で生じる出来事です。ただ単に調停をさけるためにノンテンダーとし、その後に積極的に残留させようとするケースも少なくない。あくまでフリーエージェントになっているから他の球団も交渉できるリスクがある。移籍してしまうリスクを冒すか、それより少し高いと思われる給料を払うか。そんな微妙な駆け引きが働くケースもあるわけです。
ノンテンダーになったからといってメジャーで通用しなくなったというわけではありません。ラッセル・マーティンは一度ドジャースからノンテンダーにされていますが、ヤンキースの重要な戦力になりました。
よくDFAとの違いが分からないという方がいますが、DFAは Designated For Assignment の略。FAとは関係ありません。これについては別途説明します。